旧盆が終わると、「今年も半分が過ぎてしまったなぁ」と思いにふける方も多いのではないでしょうか?しかし、タマン釣師にとっては「いよいよ今年もやってきました!バトルカップタマン」と、チムワサワサします。
この大会は沖縄本島・宮古島・石垣島で同時開催されるタマン釣り大会で、今年で18回目を迎えます。まさにタマン釣りの県大会ともいえるもので、8月23日から25日までの限られた期間で、重量級のタマンを釣り上げた者が勝者となります。タマン釣師にとって、この大会での優勝は一つの大きな目標です。
今回の釣りさぁ~は、通事雄一郎さん。大川青年会のもりあげ隊長でもあり根っからの釣師で、年間に100匹以上のタマンを釣り上げる凄腕です。バトルカップに参加したそうなので、お話を伺ってきました。
初日は、仕事の都合上18時のスタートに間に合わず、少し遅れて19時ごろから釣りを始めました。仕掛けは、打ち込み竿にPE4号、リーダー24号、ハリス24号、タマン針20号。エサはハラゴやロールイカを入れ替えながら使用しました。ポイントは、過去に70cmオーバーのタマンを釣り上げた実績のある場所です。満潮は20時ごろ。このポイントでは、満潮から干潮に向かう時がチャンスとなります。チャンスタイムが近づくにつれて、手返しを丁寧にし、様子をうかがいます。
そして、22時を過ぎた頃、大きく竿がお辞儀。すかさず竿を手に取りましたが、惜しくもバラしてしまいました。その後すぐに釣れたのは、尻尾がかじられた40cmのタマンでした。午前2時まで粘りましたが、当たりはなく、初日を終えました。
2日目、この日はチャンスタイムだけを狙い、体調を整えて21時に釣りを開始しました。22時を過ぎても反応はいまひとつでしたが、深夜2時ごろにようやく竿がお辞儀。手元に感じたのは本命のタマン。なかなかのサイズだ、釣り上げると62cm、3.18kgのタマンでした。しかし、62cmが出たなら、もっと大きなものがいるはずだと思い、釣りを続行。
そして、朝4時ごろ、竿が根元からお辞儀。これは優勝サイズだと確信、竿を取ってやり取りをするもハリスが切れてしまい痛恨のバラシ。5時にも大きな当たりがありましたが、これもまたハリス切れ。こうして通事さんの夏は終わりました。翌日10時に検量がありましたが、全力を出し切ったため寝過ごしてしまった。お昼の大会結果を確認すると、なんと10位入賞サイズで驚いたそうです。通事さんは、「来年の大会にはもっと力を入れて臨む」と意気込んでいました。
10月の釣り情報
例年、10月の釣りはサヨリやアオリイカが手軽に楽しめます。また、キャンプやイザリのシーズンでもあります。自治体のルール、例えば「砂浜での直火による焚き火の禁止」や、漁業権が指定されている「魚介類」などをしっかり確認して、海遊びを楽しみましょう。夜の海に出かける際は、必ず上級者と一緒に行ってください。また、ゴミは必ず持ち帰りましょう。
PROFILE

友利逸樹
石垣島出身:八重高卒・東海大海洋学部卒。理科教員(生物)を経た後、帰島。現在、建設コンサルタント会社に勤務。年間の釣行日数は100日以上。沖縄の海・魚・釣りの魅力を伝えるYoutube活動は今年で13年目突入。