台風3号がやってきてほんの少し涼しくなったような気がします。それでも、気を抜くと意識が飛びそうな日差しが続いています。そんな中でも子供たちは元気に夏休みを楽しんでいる姿を見ていると、大人もいろいろ計画を立て始めますね。
9月の釣りさぁ~は、平良恵冠さんです。平良さんは打ち込み釣りでタマンやガーラを日ごろ狙っています。釣り上げた魚は料理し、自身の店で提供しており、その味は絶品です。
以前より平良さんからアカジンを釣ってみたいと相談を受けており、それならグルクン泳がせ釣りをやってみてはと提案しました。カーチベーが落ち着いた7月7日に、平良さんを船に乗せ、アカジンがいそうな竹富から小浜の間で魚探の反応が良い場所を探りながら釣ることにしました。
始めに皆で泳がせの餌となるグルクン(タカサゴ)を釣るはずが、ヒラーグルクン(ウメイロモドキ)が連発。これでは泳がせ釣りができないので、お刺身用のヒラーを釣って本命のグルクンを探して移動しました。水深25mラインのポイントでグルクンが入れ食いとなり、早速、泳がせ釣りにチャレンジ。
平良さんは、ジギングタックルにPE5号、リーダーにフロロ18号、中通し30号錘にタマン針20号をセット。餌のグルクンは口掛けにし、アカジンの居そうな海底付近でグルクンを泳がせていました。どうやら大物が近くにいるようでグルクンが急に釣れなくなりました。この感じはアカジンがよく釣れる兆候です。
「平良さん、くるよ、集中してよ!」と言った矢先に、竿が大きくしなり、強引に竿先が海へ引きずり込まれ、あっという間にラインが切れてしまいました。「気を抜いた瞬間だった。気が付いたら切れてた」と唖然とした様子。
そのあと、粘るも警戒されているのか釣れない時間が長くなったので移動。次は過去に何度もアカジンが釣れている水深50mのポイント。魚探にもグルクンの群れ、そして底付近に大物がいるような反応が出ていました。すかさずグルクンを泳がせる平良さん。竿先に伝わる逃げ回るグルクン動き。そして、ググ、グ~、グ~、ゴン!「おお!船長、食った!!」「平良さん、最初はちょっと強引に巻いて。5mも上げたら後はゆっくり、アカジンでありますようにと願っておいて。」丁寧に巻き上げ50mの海底から現れたのは丸々とした見事なアカジンでした。
その後、アカジン2本、バラハタ、アカマダラハタ、グルクン大漁で大成功の釣行となりました。後日、アカジンは、平良さんが腕によりをかけた料理でお客さんの笑顔に変わったそうです。平良さんのお店(あんばらんす)では、石垣島フィッシュバーガーをおすすめします。
9月の釣り情報
グルクンサビキは2号や3号の小さなサイズを使うと初心者でもよく釣れます。不意な大物で切られないようにドラグの調整は大切です。9月は例年、タマン・クワイカ・カーエー、ミーバイ、ミジュンがよく釣れています。急な雷雨には十分に注意が必要です。熱中症対策にこまめな水分補給を心掛けましょう。ゴミはポイ捨てせず、必ず持ち帰りましょう。
PROFILE
友利逸樹
石垣島出身:八重高卒・東海大海洋学部卒。理科教員(生物)を経た後、帰島。現在、建設コンサルタント会社に勤務。年間の釣行日数は100日以上。沖縄の海・魚・釣りの魅力を伝えるYoutube活動は今年で13年目突入。